生成AI、活用方針を定めた日本企業は約5割。個人利用率は26.7%

更新日 : 2026年07月17日
AI活用
生成AI、活用方針を定めた日本企業は約5割。個人利用率は26.7%

生成AIの利用は日本でも急速に広がり、個人の利用経験は1年で約3倍になりました。ただし水準は主要国に届きません。企業で活用方針を定めたのは約5割にとどまり、その背景には「使いこなせるか分からない」という導入の壁があります。まず「使うか、どう使うか」を決めることが出発点になります。

個人利用率は26.7%、1年で3倍でも主要国に届かず

総務省の令和7年版情報通信白書によると、日本の個人の生成AI利用経験は26.7%(2024年度調査)でした。前年度から約3倍に伸びています。※1

ただし水準は低く、米国68.8%、ドイツ59.2%、中国81.2%と、主要国とは大きな差があります。※1 世代差も大きく、20代は44.7%が利用経験を持っています。※1

企業で活用方針を定めたのは約5割

企業側も同様の傾向です。生成AIの活用方針を定めた企業は約50%(49.7%)で、前年度の約43%から上昇しました。※2 ただし中国92.8%、米国84.8%、ドイツ76.4%と比べれば低い水準です。※2

国内でも差は大きく、大企業は約56%が方針を定める一方、中小企業は約34%にとどまります。※2

導入の壁は「使いこなせるか分からない」

では、なぜ半数の企業が踏み切れないのでしょうか。情報通信白書は、企業が生成AIの導入で感じる懸念事項(複数回答)を示しています。多い順に「効果的な活用方法がわからない」「社内情報の漏えい等のセキュリティリスク」「ランニングコストがかかる」「初期コストがかかる」です。※3

注目すべきは順位です。初期・ランニングの費用面よりも、「使いこなせるか」という活用方法への不安が最上位に来ています。導入をためらう理由が、技術や費用ではなく、活用の見通しの立てにくさにあることを示しています。

残る半数は「方針が未策定」

こうした懸念を背景に、約半数の企業は活用方針を固めていません。方針を明確に定めていない企業が31.8%、わからないとする企業が14.2%を占めます。※2

利用が個人に先行し、組織としての判断が追いついていない状態です。最大の懸念が「使いこなせるか分からない」である以上、高度なツールを導入する前に、全社としての方針(利用の可否、対象範囲、遵守すべきルール)を定めることが出発点となります。方針の不在は、活用の遅れとリスク管理の空白を同時に生みます。

※1 総務省「令和7年版情報通信白書」― 個人の生成AI利用経験(2024年度調査):日本26.7%(前年度比 約3倍)、米国68.8%・ドイツ59.2%・中国81.2%、日本の20代44.7%
https://www.soumu.go.jp/main_content/001019264.pdf

※2 総務省「令和7年版情報通信白書」― 企業の生成AI活用方針策定状況(2024年度調査):方針を定めた企業 日本 約50%(49.7%/前年度 約43%)、中国92.8%・米国84.8%・ドイツ76.4%。日本の大企業 約56%・中小企業 約34%。方針を明確に定めていない31.8%・わからない14.2%
https://www.soumu.go.jp/main_content/001019264.pdf

※3 総務省「令和7年版情報通信白書」(元データ:総務省(2025)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」)― 企業が生成AIの導入で感じる懸念事項(複数回答)は、多い順に「効果的な活用方法がわからない」「社内情報の漏えい等のセキュリティリスク」「ランニングコストがかかる」「初期コストがかかる」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd112220.html

本コラムの作成・編集者

ターゲットメディア株式会社 ENTERA編集部

BtoBマーケティング支援を手がけるターゲットメディア株式会社の編集チーム。官公庁が公表する統計・白書をもとに、人事・経済・DXなど企業活動に関わるテーマを数字で読み解き、エンタープライズ企業の実務担当者に向けて発信しています。