2024年の賃金は過去最高。だが賃上げの恩恵は企業規模で偏る

2024年の賃金は過去最高を更新し、伸び率も33年ぶりの高い水準となりました。だが上げ幅は企業規模で差がつき、規模が小さいほど賃上げは鈍い状況です。正社員と非正社員の差も大きく、全体の平均だけを見ていては、自社の賃金水準が競争力を持つのかは判断できにくい状況です。
2024年の賃金は過去最高、伸び率は33年ぶりの水準
一般労働者の所定内給与は月額33万400円で過去最高を更新した。伸び率も33年ぶりの高い水準にあります。※1 名目の賃上げが統計にも明確に表れた形だ。ただし、この全体平均の裏では、企業規模による差が広がっています。
規模が小さいほど、賃上げは鈍い
企業規模別に一般労働者の賃金(男女計)を見ると、大企業36万4,500円、中企業32万3,100円、小企業29万9,300円。※2
前年比は大企業+5.3%、中企業+3.8%、小企業+1.8%と、規模が小さいほど伸びが鈍い状況です。※2 賃上げが進むほど、規模間の差はむしろ広がる構図にあります。
正社員と非正社員の差も残る
雇用形態による差も大きく、正社員・正職員の賃金は34万8,600円に対し、正社員・正職員以外は23万3,100円です。正社員を100とすると66.9の水準にとどまります。※3
賃上げの流れは続くが、規模・雇用形態によって恩恵の大きさは一様ではありません。自社の賃金を全体平均ではなく、規模別・形態別の分布の中で捉えることが、人件費戦略と採用競争力を判断する前提になりそうです。
※1 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」― 一般労働者の所定内給与 月額33万400円(過去最高、伸び率は33年ぶりの水準)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/index.html
※2 同調査 ― 企業規模別 所定内給与(男女計):大企業36万4,500円(前年比+5.3%)、中企業32万3,100円(+3.8%)、小企業29万9,300円(+1.8%)。規模区分は常用労働者1,000人以上=大、100〜999人=中、10〜99人=小
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/index.html
※3 同調査 ― 雇用形態別 所定内給与:正社員・正職員34万8,600円、正社員・正職員以外23万3,100円(正社員=100として66.9)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/index.html
本コラムの作成・編集者
ターゲットメディア株式会社 ENTERA編集部
BtoBマーケティング支援を手がけるターゲットメディア株式会社の編集チーム。官公庁が公表する統計・白書をもとに、人事・経済・DXなど企業活動に関わるテーマを数字で読み解き、エンタープライズ企業の実務担当者に向けて発信しています。
