ChatGPT広告の費用は?推奨CPC「3~5ドル」から見る広告出稿の仕組み

更新日 : 2026年10月29日
マーケティング・営業

ChatGPTの会話画面に表示される「ChatGPT広告」が、新たな広告手法として注目されています。企業が広告出稿を検討する際には、従来のWeb広告との違いを理解したうえで、費用や配信条件を確認することが重要です。

ChatGPT広告では、OpenAIがクリック課金型キャンペーンの上限入札単価について、1クリックあたり3~5ドルから始めることを推奨しています。また、日本円での最低日予算は2,500円とされています。※1※2

ただし、推奨CPCは実際の平均クリック単価ではなく、広告の目的によって課金方式も異なります。

本記事では、ChatGPT広告の概要と注目される背景を押さえたうえで、OpenAIの公式情報をもとに、出稿費用や課金方式、広告配信の仕組み、費用対効果を判断するポイントを解説します。

ChatGPT広告とは?仕組みと注目されている背景

ChatGPT広告とは、ChatGPTの会話画面に、ユーザーが調べている内容や関心に関連した広告を表示する広告サービスです。従来の検索広告が検索キーワードを主な手がかりとするのに対し、ChatGPT広告では会話の文脈やユーザーの意図などが配信判断の材料になります。※1

例えば、ユーザーが業務課題の解決方法を調べたり、製品・サービスを比較したりしている場面で、その内容に関連する広告が表示される可能性があります。広告はChatGPTの回答とは区別して表示され、広告主が回答内容を変更できるわけではありません。※3

ChatGPT広告が注目される背景には、生成AIが情報収集だけでなく、製品・サービスの比較検討にも利用されるようになっていることがあります。企業にとっては、ユーザーが具体的な課題や解決策を調べている場面で、自社の商品・サービスを知ってもらう新たな接点となる可能性があります。

一方、広告出稿を判断するには、従来のWeb広告と同様に費用や課金方式、配信条件を把握する必要があります。では、ChatGPT広告にはどの程度の費用がかかるのでしょうか。

ChatGPT広告の推奨CPCは3~5ドル

OpenAIは、ChatGPT広告のクリック課金型キャンペーンについて、1クリックあたり3~5ドルの上限入札単価から始めることを推奨しています。※1

CPC(Cost Per Click)は、広告が1回クリックされる際の費用を表す指標です。ChatGPT広告では、広告主が広告グループ単位で上限CPCを設定し、広告の関連性などを考慮したオークションによって配信対象が決まります。

ただし、3~5ドルは広告主が設定する上限入札単価の目安であり、実際に発生するクリック単価の平均値ではありません。実際の広告費や配信量は、入札設定、広告の関連性、競合状況などによって変わります。

推奨CPC「3~5ドル」は広告費の相場や固定料金ではなく、広告出稿を始める際の入札設定の目安として捉える必要があります。

ChatGPT広告の課金方式はCPC・CPMの2種類が基本

ChatGPT広告では、キャンペーンの目的に応じて、クリック課金(CPC)とインプレッション課金(CPM)を利用できます。また、コンバージョン獲得を目的とするキャンペーンでは、最適化方式に応じてoCPCとoCPMの課金方式が用意されています。※1※2

キャンペーン目的課金方式費用が発生する基準
Views(表示)CPM広告1,000回の表示
Clicks(クリック)CPC有効な広告クリック
Conversions(コンバージョン)oCPC有効な広告クリック
Conversions(コンバージョン)oCPM広告1,000回の表示

CPC方式では、有効な広告クリックが発生した際に費用がかかります。一方、CPM方式では、広告の表示回数に応じて費用が発生するため、クリックされなくても広告費が発生します。

コンバージョン最適化キャンペーンでは、問い合わせや購入など、広告主が設定した成果の獲得を目指して広告配信が最適化されます。ただし、oCPCでは有効クリック、oCPMでは広告表示回数に対して課金され、コンバージョンそのものに課金されるわけではありません。

ChatGPT広告では、コンバージョン獲得を目的に設定しても、成果1件ごとに費用が発生する成果報酬型広告とは異なる点に注意が必要です。

ChatGPT広告の最低日予算は2,500円

OpenAIが公開しているキャンペーン設定資料では、日本円での最低日予算は2,500円、米ドルでは25ドルとされています。※2

ChatGPT広告では、キャンペーン全体の予算を設定する方法と、日予算を設定する方法があります。日予算は、7日間を通じた平均的な支出目標として扱われるため、実際の広告費は日によって変動します。

OpenAIの公式情報によると、日予算を設定した場合、1日の広告費は設定額の最大2倍、対象となる7日間の広告費は日予算の7倍を超えない仕組みです。ただし、予算を途中で変更した場合などには調整が適用されます。※2

例えば、日予算を2,500円に設定した場合、通常のルールでは1日の広告費が最大5,000円となる可能性があります。一方、7日間の広告費は最大17,500円となります。

最低日予算は毎日の広告費が必ずその金額に収まることを意味しません。予算管理では、日ごとの支出変動と7日間の上限を合わせて確認することが重要です。

ChatGPT広告の費用はどのくらい?CPC別の試算

ChatGPT広告の費用を検討する際には、クリック単価と獲得したいクリック数から必要予算を試算する方法があります。

例えば、実際の平均CPCを仮に3ドルまたは5ドルとした場合、100クリックと500クリックを獲得するための広告費は次のようになります。

想定平均CPC100クリック500クリック
3ドル300ドル1,500ドル
5ドル500ドル2,500ドル

※上記は計算例です。OpenAIが公表する平均CPCや広告配信実績ではありません。実際のクリック数や広告費を保証するものではありません。

また、同じ広告費でも、広告をクリックしたユーザーが問い合わせや資料請求、購入などに至る割合によって成果は変わります。

例えば、100クリックのうち2件がコンバージョンした場合、コンバージョン率は2%です。一方、5件がコンバージョンした場合は5%となります。

広告費を評価する際には、クリック単価の安さだけでなく、獲得したクリックがどの程度の成果につながったかを確認する必要があります。

ChatGPT広告は会話内容との関連性をもとに配信される

広告の配信では、会話の内容との関連性に加え、広告主が設定する情報なども考慮されます。ここでは、配信判断の具体的な要素を見ていきます。※1

OpenAIによると、広告の配信には、現在の会話の文脈や意図、広告のリンク先ページ、見出し、説明文、広告主が設定した情報などが考慮されます。広告のパーソナライズが有効な場合には、ユーザーのより広いChatGPT利用状況に関する一部の情報が利用されることもあります。

広告主は、商品・サービスと関連性の高い会話テーマやキーワードなどを「コンテキストヒント」として設定できます。ただし、これは広告配信の参考情報であり、特定のキーワードを含む会話への広告表示を保証するものではありません。

また、広告はChatGPTの回答とは区別され、回答の下部に表示されます。広告主が広告を出稿しても、ChatGPTの回答内容や推奨内容を変更できるわけではありません。※3

ChatGPT広告では、特定のキーワードだけでなく、ユーザーがどのような課題を調べ、何を比較・検討しているかという会話の文脈との関連性が重要になります。

ChatGPT広告は日本企業も出稿できる?

OpenAIが公開している広告マネージャーの提供地域一覧では、日本はセルフサービスで広告出稿できる国に含まれています。※4

広告主は、広告管理画面「Ads Manager」を通じて、キャンペーンの作成、予算設定、広告クリエイティブの登録、配信状況の確認などを行えます。

一方、広告が表示されるユーザーは、主に対象地域のChatGPT無料プランおよびGoプランの利用者です。Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduプランのアカウントには広告が表示されません。※3

また、広告を配信できる地域や対象ユーザーには条件があるため、日本企業が出稿できることと、日本国内のすべてのChatGPT利用者に広告を届けられることは同じではありません。

日本企業もChatGPT広告を出稿できますが、実際の配信対象や利用可能な機能は、広告管理画面で確認する必要があります。

ChatGPT広告の費用対効果を判断するための3つのポイント

クリック単価だけでなくコンバージョン単価を確認する

CPCが低くても、問い合わせや資料請求、購入につながらなければ、広告の費用対効果が高いとは限りません。

BtoB企業であれば、資料請求や問い合わせの獲得数だけでなく、商談化率や受注につながったかまで確認することが重要です。

広告の内容とリンク先ページを一致させる

ChatGPT広告では、会話内容との関連性に加えて、広告の見出しや説明文、リンク先ページなども配信判断の要素となります。

そのため、広告で訴求する内容とリンク先ページで得られる情報を一致させることが重要です。ユーザーが比較検討している段階であれば、商品・サービスの特徴だけでなく、選び方や導入条件、費用などの判断材料を提供することも考えられます。

少額から検証し、実績をもとに予算を調整する

OpenAIの広告管理画面では、表示回数、クリック数、広告費、CTR、平均CPC、平均CPM、コンバージョン数などを確認できます。※1

広告配信後は、こうした指標を確認しながら、入札額や広告内容、リンク先ページなどを改善することが重要です。

まずは広告の目的と評価指標を明確にし、クリック単価・コンバージョン単価・商談化などの成果を確認しながら、継続出稿の可否を判断することが重要です。

AIの活用は広告だけでなく、営業活動にも広がっています。関連する内容については、以下の記事もご覧ください。

まとめ:ChatGPT広告は推奨CPCだけでなく獲得成果から費用対効果を判断

ChatGPT広告では、OpenAIがクリック課金型キャンペーンの上限入札単価として3~5ドルからの設定を推奨しています。また、日本円での最低日予算は2,500円とされており、企業は予算や目的に応じて広告出稿を検討できます。

ただし、推奨CPCは実際のクリック単価や成果を保証するものではありません。また、広告の目的によって課金方式が異なり、日予算にも一定の支出変動が認められています。

企業がChatGPT広告を活用する際には、推奨CPCや最低予算だけで出稿を判断せず、既存の広告施策との役割分担を整理し、実際の獲得成果をもとに投資判断することが重要です。

今後、広告配信の対象地域や機能、費用体系が変わる可能性もあるため、OpenAIの公式情報を継続的に確認しながら、自社に適した活用方法を検討することが求められます。

※1 OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT: The Basics」― 推奨CPC、課金方式、広告配信の仕組み、効果測定

https://help.openai.com/en/articles/20001207-ads-in-chatgpt-the-basics

※2 OpenAI Help Center「Create Campaigns for ChatGPT Ads」― 最低日予算、日予算の支出上限、oCPC・oCPM

https://help.openai.com/en/articles/20001210-create-campaigns-for-chatgpt-ads

※3 OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」― 広告表示の対象プラン、回答と広告の関係

https://help.openai.com/en/articles/20001047-ads-in-chatgpt

※4 OpenAI Help Center「Ads Manager Availability」― 広告出稿可能な国・地域

https://help.openai.com/en/articles/20001245-ads-manager-availability

本コラムの作成・編集者

ターゲットメディア株式会社 ENTERA編集部

BtoBマーケティング支援を手がけるターゲットメディア株式会社の編集チーム。官公庁が公表する統計・白書をもとに、人事・経済・DXなど企業活動に関わるテーマを数字で読み解き、エンタープライズ企業の実務担当者に向けて発信しています。