男性育休取得率、初の4割超え。課題は「数」から「質」へ

更新日 : 2026年07月17日
人材・働き方改革
男性育休取得率、初の4割超え。課題は「数」から「質」へ

男性育休の取得率は上がった一方で、その多くが短期間というのが実態です。数の面では前進しましたが、質の面ではなお課題が残ります。制度改正も控え、人事の課題は取得率の向上から取得の中身の確保へと移りつつあります。

取得率40.5%、けん引役は「産後パパ育休」

男性の育児休業取得率が40.5%となり、初めて4割を超えました。厚生労働省の「令和6年度雇用均等基本調査」によると、前年度の30.1%から10.4ポイントの上昇です。※1

けん引役は2022年10月に始まった「産後パパ育休(出生時育児休業)」です。男性取得者の82.6%が同制度を利用しており、新制度が普及を後押ししたことが分かります。※2 女性の86.6%にはなお差がありますが、上昇幅は大きいと言えます。※1

課題は「取るか」から「どれだけ取れるか」へ

ただし、データを細かく見ると次の課題が浮かびます。男性の取得期間は「5日未満」が15.7%、「5日~2週間未満」が22.0%。合わせて約4割が2週間未満にとどまります。※2

取得者は増えましたが、その多くが短期間というのが実態です。「取得するか否か」のハードルは下がりつつある一方、「どれだけ取れるか」という質の面は、依然として課題が残ります。

公表義務は「300人超」へ。問われるのは中身

制度面も次の段階に入りました。2025年4月施行の改正育児・介護休業法により、育休取得状況の公表義務の対象が「従業員1,000人超」から「300人超」へ拡大されました。※3

対象となる企業は大きく広がります。今後問われるのは、取得率という数値だけでなくその中身です。政府目標は2025年度に50%、2030年度に85%とさらに高く設定されています。※3 取得率の上昇をいかに取得期間の確保につなげるかが、各社の人事施策の焦点となります。

※1 厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査(結果の概要)」― 育児休業取得率(男性 40.5%/前年度 30.1%、女性 86.6%)
 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r06/06.pdf

※2 厚生労働省「令和6年度育児休業取得率の調査結果のポイントについて」― 産後パパ育休の利用率(82.6%)、男性の取得期間の内訳(5日未満 15.7%、5日~2週間未満 22.0%)
 https://tomoiku.mhlw.go.jp/assets/pdf/activity/document_R6.pdf

※3 厚生労働省「男性の育児休業取得率等の公表について」― 公表義務の対象拡大(1,000人超→300人超)および政府目標(2025年度50%/2030年度85%)
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/000103533_00006.html

本コラムの作成・編集者

ターゲットメディア株式会社 ENTERA編集部

BtoBマーケティング支援を手がけるターゲットメディア株式会社の編集チーム。官公庁が公表する統計・白書をもとに、人事・経済・DXなど企業活動に関わるテーマを数字で読み解き、エンタープライズ企業の実務担当者に向けて発信しています。